透析

診療内容

慢性腎不全が進行すると、自分の腎機能では体内の恒常性が保てなくなるため、透析療法を受ける必要が出て来ます。
透析療法には、大きく分け、血液透析と腹膜透析があります。
血液透析とは慢性腎不全により体内に蓄積した尿毒素を、きれいにして体内に戻す治療法です。人工腎臓と呼ばれるダイアライザーの装置に体内の血液を送り、血液の中の老廃物を取り除き、余分な水分を除去・電解質の濃度の調節・血液pH(酸-アルカリ性)を改善を行い、体内に戻します。
一方、腹膜透析は、腹腔内に挿入したカテーテルから透析液を注入して、一定時間貯留をし、その間に腹膜を介して透析が行われます。

血液透析と腹膜透析の違い

  血液透析(HD) 腹膜透析(CAPD)  
透析場所 病院 自宅、会社など清潔な場所ならどこでも  
通院回数 月12〜14回(週3回) 月1〜2回  
社会復帰 週3回、1回3〜4時間の透析中は拘束される 生活のリズムに合わせて透析が可能  
水分・老廃物の体内変動 透析前と後では差が大きい いつもほとんど一定で、体調が安定  
透析による自覚症状 透析中:頭痛・嘔吐・血圧低下
透析後:疲労感
腹部膨満感  
自尿の維持 透析導入後、急激に尿量が減少 ある程度の期間、尿量は維持  
食事制限 厳しい食事制限 比較的制限は少ない  
水分 制限あり ある程度自由  
食塩 制限あり 軽い制限  
カリウム 制限あり ほとんど制限なし  
リン 制限あり 制限あり  
カロリー 軽い制限 制限あり  
旅行 事前に旅先の透析施設の予約をとる。
旅行中、透析をする時間は拘束される。
薬剤・機材があれば、どこでも旅行可能。旅行中、バッグ交換時以外、拘束はない。  

 当院では、保存期慢性腎臓病の外来診療から、血液透析の導入、維持期の管理まで、継続的な診療を行っております。腹膜透析に関しては、希望する患者様には、一度専門の医療機関にご紹介をし、維持期にはご希望があれば当院での腹膜透析管理を行っております。

また、血液透析患者様のバスキュラーアクセスの作成するための内シャント造設術や、良好なアクセスを維持するためのVAIVT(バスキュラーアクセス・インターベンション・セラピー)も、当院で実施しています。

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診療実績

  • 2014年3月31日現在
    透析患者数 60名
    <内訳>
     血液透析 60名
     腹膜透析  0名
  • VAIVT(バスキュラーアクセスインターベンション治療)
    23年度(23年4月〜24年3月)- 76件
    24年度(24年4月〜25年3月)- 90件
    25年度(25年4月〜26年3月)- 78件
    26年度(26年4月〜27年3月)- 95件
  • 内シャント造設術
    23年度(23年4月〜24年3月)- 5名
    24年度(24年4月〜25年3月)- 10名
    25年度(25年4月〜26年3月)- 7名
    26年度(26年4月〜27年3月)- 12名

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人工透析室のご案内

透析室では、安全かつ快適に透析治療が受けられるように努力することを目標に掲げ、医師・臨床工学技士・看護師が協力し合い努力しております。
透析は一生にわたり制約のある治療ですが、少しでも健やかに過ごせるよう目指しております。
そのために担当看護師制度をとることで、患者様1人1人にきめ細やかな対応をさせていただいております。

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